暖かくなってくると悩まされるのが、あらゆるところに生えてくる雑草。抜いても抜いても生えてきて、その度に草むしりをするのも骨が折れますよね。そんなしつこい雑草には、除草剤が効果的です。表面の草を枯らすだけでなく、根っこに作用するものや特定の植物だけに効果があるものなど、種類も様々。そこで、今回はおすすめの除草剤を選び方や使い方と共にランキング形式でご紹介します。是非、目的に合った除草剤選びの参考にして下さいね。
除草剤の特徴
薬剤を使うことで庭や畑の雑草を効果的に処理できる
手で一つ一つ抜いていく草むしりや表面の草を除去する草刈りと違い、葉や茎または根に直接作用するのが除草剤です。一度に広範囲の雑草を処理できますので、作業時間が短く効率的。作物には影響を与えず雑草のみに効くよう開発されているものもありますので、畑や家庭菜園にはそちらを使うとより効果的に雑草処理が出来ます。
生えている雑草の処理だけでなく予防効果のあるものも
除草剤の中には、土の中に浸透して雑草の繁殖を抑える効果のあるものもあります。除草剤によって予防期間は様々ですが、数ヶ月から半年もの間持続するものも。より大きな効果を期待するのなら、まだ雑草が生える前の寒い時期に撒いておくのがおすすめです。
除草剤は雨の日に撒いても大丈夫?
雨の前後は避けた方が無難だが雨の日に撒けるものもある
薬剤のかかった部分に作用する除草剤ですから、散布した後に雨が降ると薬剤が流されてしまい効果を発揮できません。また、周辺の土壌に流出してしまい思わぬ場所に影響が出てしまうことも。どうしても雨が降る前に撒きたいのなら、定着性や即効性の高い除草剤を選びましょう。その際も、周辺に田畑や枯れてはいけない樹木が無いか、しっかりと確認してから使うようにしてくださいね。
除草剤の種類
液体タイプ
葉や茎に直に散布するのですでに生えている雑草の処理に効果的
茎葉処理剤とも呼ばれる液体タイプは、早く効くのが特徴。すでに生えている雑草の葉や茎の上から直接薬剤を振りかけるので、効果的に枯らすことが出来ます。生えてしまった雑草を、すぐに処理したい人におすすめです。
薬剤がかかった場所だけに作用するので、根や樹には影響が出にくいのも利点です。その為、果樹や庭木の下草処理にも使用することが出来ます。但し葉にかかると枯らせてしまうので、果樹などの葉にはかからない様に注意しながら散布して下さい。
顆粒タイプ
土の上に撒くことで根っこから枯らすことが出来る
顆粒タイプは、撒いた後土の中に薬剤が浸透していくことで効果を発揮します。根本から枯らすことができるので、次の雑草が生えてきにくいのが特徴。抑制効果も期待できます。一度撒けば、効果が長く持続するものが多いのも嬉しいですね。
撒く際には、土がある程度湿っている雨上がりが最も効果を発揮します。乾いている地面に撒くのなら、じょうろなどで湿らせてからが良いでしょう。また、ムラが出やすいのでなるべく均一に撒く様心がけるのも重要です。散粒機という、均一に撒くための道具を使うのも一つの手ですね。
除草剤の選び方
安全性で選ぶ
犬などのペットや子供がいるなら安全性の高い天然成分由来のものを
自宅の庭など、普段の生活に近い場所に使用する際は薬剤の使用を躊躇することも。特に小さなお子さんがいたり、犬や猫などのペットを飼っていたりするなら、知らないうちに目や口に入ってしまうかもと心配ですね。そんな時は、天然成分で作られた安全性の高いものを選びましょう。食物由来の成分で出来ているものもありますので、安心して使用できますよ。
しつこい雑草を根こそぎ処理したいなら強力な非農作地用を
何度除草剤を撒いても次から次へと生えてくるしつこい雑草には、非農作地用を選んでみて下さい。非農作地用の除草剤は総じて強力なので、強い効果を発揮するでしょう。ただ、強い効き目故に農作物を育てている近くでは使用出来ません。農作地やその周辺で使用する際は、安全性の高い農作地指定されているものを、それ以外の場所には非農地用を、上手に使い分けて使用して下さいね。
効き方で選ぶ
すぐに処理したいなら効き目の早い即効性
目につく雑草をなるべく早く枯らせたいなら、即効性の高い除草剤を選びましょう。散布後1時間から効果が出るものもあり、大きな効果が期待できます。雨が降る前に使用できる除草剤は、大体がこちらの即効性タイプです。また、根や土壌には影響が出にくいものが多いので、雑草の処理後に他の植物を植えることも可能ですよ。
先のシーズンを見据えて効果的に抑制したいなら持続時間の長い遅効性
遅効性の除草剤は、撒いた後数日から数週間かけて雑草を枯らせていきます。すぐに効果は出ませんが、葉や茎から根に成分がゆっくりと染み込んでいき枯らすので、長期間の抑制が可能です。雨の影響を受けやすいので、天気の様子を見ながら使用しましょう。土壌処理剤と呼ばれるタイプのものなら、冬の間に撒いておけば、春や夏の成長シーズンに出てくる雑草を減らすことも出来ます。
使い勝手で選ぶ
手を汚さず手軽に撒ける直接散布タイプ
液体タイプの中には、容器にジョウロ状のノズルが付いていてそのまま撒くことが出来るものもあります。封を切ってノズルを装着するだけですぐに撒くことが出来ますので、準備の煩わしさがありません。また、除草剤は薬品ですので、付着すると手が荒れてしまうことも。肌の弱い人には、手が汚れないこちらのタイプをおすすめします。
希釈タイプならコンパクトで持ち運びしやすい
原液を薄めて使う希釈タイプなら、使う原液の量が少量で済むのでコンパクトに持ち運べます。使う場所が保管場所より遠い場合でも、重いボトルを持ち運ぶ必要がありません。直接散布タイプと比べるとコストパフォーマンスに優れたものが多いのも、大量に使用する人には嬉しいですね。効き目に影響しますので、くれぐれも希釈倍率は守って使用して下さい。
除草剤のおすすめブランド・メーカー
レインボー薬品
バリエーションの豊富さが魅力
雑草除去から苔対策、害獣駆除まで開発販売するレインボー薬品。庭周りのトラブルがこちらのメーカーだけで解決します。特に除草剤のネコソギシリーズは、強い効き目と長い持続性で人気があります。
フマキラー株式会社
虫除けと除草の両方が叶う
殺虫剤で有名なフマキラーですが、園芸用品も豊富に取り揃えています。殺虫剤のノウハウを生かし、虫よけと除草の両方が出来る除草剤を開発。しかも、食品成分で作られており、安心して使用できます。
日産化学株式会社
環境に優しい除草剤で農耕地でも安心
化学物質から医療品まで、幅広く事業を展開する日産科学株式会社。人気の高い、ラウンドアップの独占販売権を持っています。土の中で分解、無効化される成分で作られているので、農耕地にも使用でき安心です。
株式会社ハイポネックスジャパン
長期間の抑制が得意
草木やお花の活力剤のイメージが強いハイポネックスジャパン。もちろん、園芸の邪魔になる雑草対策用品も開発しています。一度撒けば、種にまで効くので長期間雑草が生えるのを防ぐことが出来ます。
おすすめ&人気の除草剤ランキング
液体タイプでおすすめの除草剤
日産科学株式会社-ラウンドアップマックスロード(1,870円)
低温や雨にも強い
除草剤の多くは雨に弱いものですが、こちらは散布後1時間経てば、雨が降っても効果を発揮します。また、低温にも強いのが特徴ですので、春先などまだ薄ら寒い時にも散布が可能。時期を選ばず撒くことができるのは嬉しいですね。
有効成分のグリホサートは土に吸着することで、除草成分が無効化され自然物へと分解されます。その為、土壌から他の作物へ影響が出ることがありません。雑草の種類によって希釈率が違いますので、ラベルをよく読んで使用して下さいね。
日産科学株式会社-ラウンドアップマックスロードALⅡ(1,470円)
すぐに効く即効タイプ
ラウンドアップマックスロードの効果や安全性はそのままに、すぐに使えるストレートタイプがALシリーズです。シャワー状の中栓が付いていますので、キャップを開けるだけですぐに散布出来ます。手を汚したくない人にもおすすめですね。
葉茎にさっとかけるだけで根にまで有効成分が浸透し、翌日から枯れ始める即効性タイプ。土に触れると成分が分解されてしまいますので、葉や茎に掛けることが大事です。草丈が30cm以下の雑草生育期に一番効果を発揮しますので、育ちすぎない内に散布して下さいね。
アイリスオーヤマ-速攻除草剤(1,180円)
薄めず使えるストレートタイプ
環境に優しいアミノ酸系成分と、即効性のあるMCPAをダブルで配合した除草剤。処理したい雑草だけにかけることで、ピンポイントな除草が可能です。希釈の必要が無いストレートタイプですので、思い立った時にすぐ散布できますね。
また、中々枯らせにくいスギナにも有効。効果は3日後から7日後ぐらいで現れてきますので、早く枯らせたい人におすすめです。農産地指定はされていませんので、田畑や菜園の近くでの使用は控えて下さいね。
株式会社ハイポネックスジャパン-アージランAL(1,668円)
芝生にも使えるオールマイティタイプ
日本芝の生育にとって有害なヒメシバやスズメノカタビラなどのイネ科の植物から、キク科やタデ科まで幅広く効果があります。それでいて、日本芝には影響が少ないので芝の生育期にも使用できますよ。綺麗な芝生を保ちたい人におすすめです。
芝生に使用する際の注意点は、夏の高温期や芽立ち期に使用しないこと。この時期に散布すると、芝が黄色くなる恐れがありますよ。また、安全性に配慮はされていますが念の為、散布後は薬剤が乾くまで芝生に入らないようにして下さいね。
アース製薬-アースカマイラズ 草消滅(3,351円)
約6ヶ月間抑制効果が続く持続性
即効性を持つグリホサートイソプロピルアミノ酸と、雨に強いブロマシルを配合し、迅速な除草効果と長い持続力を実現。更にメコプロップPを配合することで、しつこいスギナやドクダミにも効果を発揮します。浸透移行性で、枯れムラも出来にくく効果的に除草できます。
ヘッドの部分は広い範囲に散布しやすいジョウロ型。容量が多く重たいですが、2箇所についた取っ手で持ちやすさをアップ。ジョウロ型のヘッドと併せて楽に散布できます。広範囲の雑草を、効果的に処理したい人におすすめです。
顆粒タイプでおすすめの除草剤
レインボー薬品-ネコソギトップRX(3,980円)
少ない量でもよく効く
雑草が生える前や、生え始めによく効く粒状タイプ。3種の有効成分が様々な雑草に効き、最大6ヶ月間効果が持続します。草丈が大きくなりすぎた際には、上部を刈ってから撒いて下さいね。ムラ無く撒ける散布容器付き。
強力な除草、抑制効果ですが、有害な成分が入っていないのもこの除草剤の特徴。光合成などの植物の生理代謝を阻害して枯らすので、人体や動物には影響がありません。農林水産省登録もされていますので、安心して使用できます。
アグロカネショウ株式会社-カソロン粒剤6.7%(2,404円)
畦道の景観を守る農耕地用除草剤
ヨモギやヤブガラシ、スギナなどの多年生雑草に効果のある除草剤。雑草が生える前の秋冬の間に撒いておくと、少ない量でも初夏まで効果が持続します。また、水を必要としないので簡単に使用できるのも便利ですね。
リンゴや梨、桃などの果樹や水田作物について農林水産省の登録を得ています。そのため、農耕地での使用が可能ですが、作物によっては薬害が起こる可能性もあります。ご使用の際は注意書きをよく読んで下さいね。
フマキラー株式会社-除草王シリーズ オールキラー粒剤(2,470円)
枯れにくい雑草にもよく効く有効性
イネ科の雑草から、ササなどの枯れにくいものにまでオールマイティに効き目があります。これ一つであらゆる雑草を除去できるので便利ですね。撒いてから効き始めるまでは3週間程度かかりますが、一度効き始めるとおよそ6ヶ月間効果が持続します。
あらゆる植物に作用しますので、田畑や家庭菜園はもちろん、花壇の近くでの使用も控えて下さい。樹木付近に撒く際には、根がはっていると思われる場所から少なくとも2Mは離して下さいね。駐車場や広大な土地の雑草駆除に効果的です。
レインボー薬品-シバキーププラスV(3,495円)
芝生を守りながら雑草を枯らす日本芝専用除草剤
日本芝や観賞用リュウノヒゲには優しく、雑草だけに効く芝専用除草剤。除草成分にプラスして肥料が配合されています。芝やリュウノヒゲの成長を促しながら雑草を枯らすので、こまめに手入れの出来ない忙しい人にもピッタリですね。
日本芝の中に生えやすいヒメシバやスズメノカタビラなどのイネ科の一年生雑草から、クローバーなどの多年生植物にまで幅広く効果を発揮。鑑賞用リュウノヒゲに使用する際は、必ず葉の上に乗った薬剤をふるい落として下さい。そのままにしておくと薬害で葉が枯れる可能性があります。
住友化学園芸-GFダイロン微粒剤(1,999円)
庭木の下草除去に最適
土壌に浸透し根から枯らす粒状タイプの中で、こちらの除草剤は葉茎と根、両方からのアプローチで雑草を枯らせます。一年生雑草やゼニゴケに効果的。公園樹木や庭木、柑橘系の果樹周りの下草除去に最適です。
撒いてから1~2週間で枯れ初め、約4ヶ月間効果が持続します。手の届きにくい樹木周りの下草に、この持続力は助かりますね。微粒剤タイプですので、風で飛散してしまわないよう強風時の使用は避けましょう。天候の穏やかな時の散布をおすすめします。
天然成分由来でおすすめの除草剤
フマキラー株式会社-虫よけ除草王(814円)
除草しながら殺虫効果も叶えられる
日本初、殺虫と防虫効果を備えた除草剤です。こちらの主成分であるペラルゴン酸は、とうもろこしやお茶、柑橘類に含まれる食物由来の成分。小さな子どもやペットがいるご家庭でも安心して使用できますね。
散布後5分で雑草が枯れ始める即効性も特徴の一つ。同時に、殺虫成分が雑草に隠れたアリやムカデ、クモなどを退治してくれます。更に、持続忌避成分が最大1ヶ月間防虫効果を持続。お庭を美しく保つことができます。
三喜工業有限会社-天然素材成分 植物性除草剤(1,980円)
100%天然成分から作られた除草剤
植物抽出液とニガリだけで作られた除草剤。天然成分のみで作られていますが、葉茎だけでなくしっかりと根まで枯らすことが可能です。その秘密は植物が持つアレロパシー効果。ある特定の植物が、成長する過程で他の植物を枯らす成分を出すという性質です。
そのアレロパシー効果を持ついくつかの植物から、根を枯らす成分を抽出して作られています。その為、カタバミやハコベのようなやっかいな雑草にも高い効果を発揮。枯らせた後も土壌を弱酸性に保つので、雑草が生えにくい環境を長期間維持することも出来ますよ。
PROIDEA(プロイデア)-庭師さんのミネラル除草液(2,027円)
ミネラルとクエン酸で土にも優しい
地下深層水から採取したミネラル分に、クエン酸を配合した除草剤。ミネラル分が雑草の中の水分バランスを崩し、効果的に枯らせます。薄める手間のいらないストレートタイプ、さらにシャワーキャップ付きなので手軽に散布できます。
食塩にも使われるミネラル分なので動物には無害ですが、塩分のみを土壌に撒いてしまうと塩害が出る恐れがあります。そこでクエン酸を配合し、土中で分解させることによって土にも優しい処方に。散布後3ヶ月ほど経てば、また植物を栽培することが出来ますよ。
アースガーデン-おうちの草コロリ除草&予防粒(1,903円)
天然精油配合で虫よけ効果も
生え始めの雑草によく効く、粒状タイプ。生える前や除草後の土に撒くことで、予防効果も期待できます。予防効果は約3ヶ月。有用植物も枯らせてしまいますので、菜園や枯らせたく無い植物の周りでは使用しないようにしてくださいね。
塩化ナトリウムで除草効果を、天然の精油で虫よけ効果をプラスしたのがこちらの除草剤の特徴。アリやナメクジ、ダンゴムシなどを約1ヶ月寄せ付けません。虫よけ成分も天然由来なのでより安心に使うことができますよ。
まとめ
使う場所に合わせた除草剤がおすすめ
全ての植物に効果のあるものから、特定の植物を守ってくれるものまで、除草剤にも様々な種類があります。田畑や菜園の近くでは使えないものもありますので、知らないと大変なことになりかねません。使用する場所に合った除草剤で、安全且つ効果的に雑草を処理して下さいね。