キッチン用品の値段は質と価格、ともにピンキリです。せっかくなら買ったものは長く使いたいですよね。しかし、安全面にも気を付けなければならないので、どうしても買い替えは必要でしょう。それなら、少しでも長持ちするフライパンが欲しいですよね。今回は長持ちするフライパンの種類の説明や選び方だけでなく、ランキング形式でもご紹介します。購入を考えている方は参考になさってくださいね。
長持ちするフライパンの特徴
焦げや錆びの可能性が少なく耐久性に優れたフライパン
表面加工を施したり素材を厳選することで焦げを付きにくくしています。加工により食材が内面にくっつきにくくなるので、ひっくり返す作業が楽にできます。それだけではなく、調理後のお皿洗いの負担も減ります。一人暮らしだけでなく、家族で暮らしていて家事の負担を減らしたい方におすすめ。種類は豊富なので人数と用途に合わせて考えましょう。
長持ちするフライパンの種類
コーティング加工
使用後の手入れが楽で普段使いに向いている
主にフッ素樹脂による加工で、表面に滑らかさをもたせたものです。このコーティングにより食材がくっつきにくくなり、汚れが簡単に落ちやすくなっています。中には樹脂にダイヤモンドやチタンを混ぜてより強度を高めているものも。
コーティング剤は熱に弱いため、強火での調理は向いていません。長時間の空焚きも剥げやすくするので注意が必要です。ただ、少ない油で調理ができるのでダイエット中だったりヘルシー志向の方には最適。
無加工
コーティングの劣化を気にせず使い続けられる
金属だけで作られたため耐火性と熱伝導の高さが魅力。基本的に調理前の油返しというひと手間が必要になります。鉄の人気が高く、他にはチタンやステンレスがあります。鉄性のものは鉄分が食材につくので手軽に摂取量を増やせます。
1kg前後の重さのフライパンが多いため、扱うのに苦労する人もいるでしょう。しかし、使う程に油がなじんで、独特の艶が生まれて使いやすくなるので一生ものといえます。重さよりも料理の味を重視、料理の腕に自信がある人におすすめ。
長持ちするフライパンの選び方
サイズで選ぶ
一人暮らしであれば22cmから26cmの中型サイズ
フライパンを真上から見た時の縁から縁までの直径が大きさになります。20cmは朝食や、一品料理が作れる必要最低限の大きさです。作り置きをするのであれば、二人分が作れる24cm以上の大きさがおすすめ。自炊の頻度や一度に作る量を考えて決めましょう。
大量調理かつ多用途であれば27cm以上の大型サイズ
3人以上の家族の場合は、27cm以上のものを選んで。一度に作る量が多くなり、均一に熱が伝えるために相応の大きさは必要になります。ある程度大きさがあると調理方法が限定されないので、煮詰める工程が必要な料理も作れます。このぐらいの大きさから重さがネックになるので、扱える重さかチェックは忘れないようにしましょう。
素材で選ぶ
料理の腕に自信があるならば温度調節ができるアルミ製
細かな温度調節や料理の腕に自信のある方にはアルミ製がおすすめ。アルミは熱伝導率が高いため、弱火から中火の間のような微妙な火加減ができます。油のなじみが悪く油料理には向きませんが、ほかの素材と比べて厚さがあったりサイズが大きくなったりしてもとても軽いため、扱いやすさはピカイチです。
炒め料理が多いなら耐火性に優れた鉄製
耐火性と頑丈さが優秀な鉄製は、中華料理や揚げ物料理と相性が大変いいです。使い始めはこびりつきやすいので油ならしが必要。調理後もお湯で洗うというひと手間がかかりますがそれだけ使用年数は長くなり、10年以上は使えます。頑丈さ故に重いのが難点ですが、熱が均一に入り早く美味しく仕上がるのは魅力的です。食材に鉄分が移るので、鉄分が気になる方にもおすすめ。
チタンは変形する心配がなく錆びにも強い
チタンは鉄の2倍の強度をもっているため、変形の恐れがありません。倍の強度をもちながら重さが軽く、鉄の半分弱の重さです。料理中の腕の痛みに悩まされまることはありません。火力は鉄には及ばないので、弱火から中火での煮込み料理向き。熱伝導率は平均的なものの、酸や食塩に強いので錆びが発生しにくいという優秀な一面があります。
ステンレスは汚れを落としやすく耐熱温度も高い
鉄とクロムの合金がステンレスなので、両方の良い性質が表れます。鉄のように焦げつきが簡単に落ちるので、錆に強く汚れにくいのが最大の特徴です。水分をしっかりとふき取るようにすれば、5年から10年は使用可能。熱伝導率が高く食材が冷めにくいという性質があるので、時間をかけて温めることができます。煮込むだけでなくオールマイティーに使えるので一つは欲しい万能鍋。
取っ手で選ぶ
長く使いたいならば錆びの可能性が低い一体型
接ぎ目から錆が広がってしまった方におすすめしたい型。ねじや留め具を使わずに取っ手が伸びている形なので、接ぎ目に食材の汁やかす、油がしみこんで錆の原因になる可能性はありません。細かな凹凸の汚れ落としからも解放されます。無加工のものに一体型は多いので必然的に大きいサイズになりやすいです。吊るすための穴があるものを選ぶと便利ですよ。
冷蔵庫にそのまま入り比較的軽量で扱いやすい取っ手付き
取っ手をはずせるタイプは、うっかり素手で触れてしまって火傷をしたり、かみ合わせが悪く突然はずれてしまったりすることがあります。しかし取っ手付きはそのような心配がありません。小さなお子様がいて安全を確保したい方や取っ手のこだわりがない方は、一般的な取っ手付きが便利ですよ。リーズナブルな価格のものが多いのも嬉しいポイント。
長持ちするフライパンのおすすめブランド・メーカー
北陸アルミニウム
最高級のコーティングだけでなくアルミで軽量化に成功
同じ大きさのステンレス製のものと比べると、側面の厚さは約三分の一という軽量化に成功。熟練の技術者により鋳造されているので、丈夫さも申し分ありません。内面はテフロンブランド最高峰のコーティングがされているので、汚れは簡単に落とせます。他のメーカーと比べて軽さの追求と頑丈さが際立つので女性に向いているといえます。
T-FAL(ティファール)
6層構造でティファール史上最高レベルの耐久性
内面の加工層を6層にすることにより、耐久性が格段に高められました。コーティング加工の弱点である急激な温度変化にも耐えられます。さらに取っ手に5kgの重りをつけた検証実験も行われ、あらゆる面で最高を目指しています。実に種類豊富な形や大きさが展開されているため、シリーズで揃える楽しみも。
クックスマーク
内外含めてのフッ素加工が施されたフライパン
内側だけでなく外側にもコーティング加工がされているため、液だれしても簡単に落とせるのは嬉しいところ。取っ手には人間工学が応用されているので、本来の重さよりも軽く感じられます。底面はアルミなので、熱の伝わり方が均一でどこにおいても同じ焼き方になります。手入れが簡単で扱いやすいので、料理初心者から使えます。
錦見鋳造
開発期間10年を経て完成した従来の3分の1の厚み
鉄製のフライパンは1kgを超えるのが業界の常識でしたが、錦見鋳造はその壁を打ち破り女性でも扱える重さを実現しました。他のメーカーと比べた時に群を抜いているのが熱効率の良さで、200度に達するまでに44秒しかかかりません。いつもの炒め物や肉料理の味が一変してしまうような火力が期待できます。揚げ物の頻度が高い人にもおすすめ。
おすすめ&人気の長持ちするフライパンランキング
コーティング加工されたものでおすすめの長持ちするフライパン
北陸アルミニウム-IHハイキャストフライパン(3,504円)
伝統を支える技術者の努力と最新の技術の結晶
伝統約400年をもつ鋳物発祥の地で生産される、熟練の職人達による国内産のフライパンです。鋳造して作られた金属は、独特の結晶組織を構成。これが熱をムラなく伝られる秘訣です。
本体の軽さだけでなく、耐久性が高い点が魅力的。高密度の三層構造に超硬質のセラミックダブルを織り交ぜることにより、実現しました。熱変形に強いので、変形の心配がいらないものを探している方には試して欲しいフライパンです。
アイリスオーヤマ-KITCHEN CHEF ダイヤモンドコートフライパン(2,280円)
耐摩耗性試験で50万回をクリアした一品
樹脂に砕いたダイヤモンドをまぜたダイヤモンドコーティングによりくっつきにくさが一つ上のフライパンです。くっつきにくいので油の量が減らせて、高齢者がいる家庭や健康が気になる方にはおすすめ。手入れも楽で、スポンジでこすって汚れを力で落とす必要がないの嬉しいです。
料理の度に食材がこびりついて、剥がすために苦労するという嫌な思いをしなくて済みます。あまりに頑固な汚れは落とすために、こすりすぎてひっかき傷がついてしまうほどのものもあります。そうした傷が原因で劣化を早めたくない方に適しているフライパンですよ。
T-fal-グランブルー・プレミア フライパン(2,930円)
お知らせマークで適温が一目でわかる
会社独自のマークにより、余熱で温まったことがわかるのは母国のフランスでも大人気です。余熱が完了したことを視覚的にわかるようになっているのは嬉しい工夫。高品質を実現するために5つの試験を実施しています。金属へらを使用して傷つきにくさを確かめているので、企業の自信を感じられます。
耐久性の高さは、折り紙付きと言えます。全三段階の中でスタンダードなものでも、こびりつきにくさ2倍と摩耗テストで実証されました。880gという軽さも抜け目がないので料理初心者にも向いています。
クックスマーク-炒め鍋 深型 フライパン(2,680円)
5層のコーティングで傷に強い
内面は5層のマーブルコーティングで、傷がつきにくいようになっています。フッ素樹脂に大理石、いわゆるマーブルを混ぜているのでその頑丈さは確かなもの。一方で軽いのも特徴で、漫画の週刊誌ほどの重さしかないので高齢者でも扱えます。
焦げ付きにくく、熱の伝わり方が均一なので餃子やハンバーグといった料理も気兼ねなく作れます。料理のレパートリーが限定されないので、家族向けともいえます。料理を移す際にも大きさが28cmまであるので、家族の人数や用途に合わせて決められるのも嬉しいですね。
鉄製でおすすめの長持ちするフライパン
RIVER LIGHT-極(6,600円)
特殊処理により錆やすさの克服にほぼ成功
鉄性は耐久性と熱伝導の良さが魅力ですが、錆びやすいという欠点があります。この欠点を改善するために窒化鉄を採用。これにより表面の酸化を防いで、錆びにくくすることに成功しました。
油なじみが良く、腐食しにくい強さがあります。他の鉄製のフライパンよりも手入れの頻度がかなり少なめ。鉄製のフライパンが欲しいけれど、手入れで悩んでいた方には買いやすいといえます。
錦見鋳造-魔法のフライパン(29,980円)
テレビ番組で紹介された究極の品
火力が自慢の鉄製のフライパンで、以前は予約が一年待ちという大人気の状況がありました。10年の試行錯誤の末に厚さ1.5㎜を実現しました。850gと鉄製鍋にしては軽く、重さに悩まされることもありません。
鉄製の欠点を限りなくゼロに近づけて、軽量化に成功したフライパンといえます。手入れのひと手間だけ丁寧にすれば、一生ものの耐久性があります。男性はもちろん、女性でも疲れにくいのでいつもとは違う味の料理をつくってみたいという方におすすめ。
佐藤商事 ( SATO ) -鉄フライパン (3,960円)
有名な工業デザイナーが考えるフライパン
左右が大きくでっぱっている独特のフォルムが特徴で、お皿に移す際に汁垂れの心配が少ないです。細かな凹凸があるマグマプレートを使用することで、油なじみをよくして食材のくっつきやすさを軽減。油を使った手入れをすることで、味が年々出てきます。
機能だけでなく、デザイン性も欲しい方にはおすすめです。実は、オリンピックに携わったことのある一流のデザイナーによる監修で展開されるブランド。デザインにこだわりたい方は選んでみてはいかが。
fdstyle-鉄のフライパン(8,250円)
大手通販で一位獲得のフライパン
鉄製の改良に挑戦した会社がつくるフライパンです。錆びにくく、油をなじみやすくして手入れの負担が減りました。鉄製には従来必要だった空焼きが、このフライパンには不要です。取っ手にもこだわりがあり、竹が使われていて使うほどに風合いがでてきます。
デザインが洗練されていて非常にシンプルな見た目をしています。高いデザイン性だけでなく、本体と持ち手をつなぐ部分は熱伝導の低い素材に変えたり、金属へらも使用できるなど細かな気配りがされています。長年使っても見飽きないので、育てるように使いたい方に向いています。
遠藤商事-SA鉄黒皮厚板フライパン(1,654円)
厚い底がうま味を閉じ込める
プロにも愛用者がいるほど実用性が高いフライパンです。底に厚みがあって熱をためることができるので、食材を大量に入れても温度が落ちることなく加熱ができます。食材のうま味を閉じ込めるように料理ができる点は高評価。
側面は加工されて薄くなり、軽量化もされているので扱いやすさもちゃんとあります。日本製であり製造の技術力の高さには安心できます。プロが扱うような本格的なものを使いたい方におすすめ。
低価格帯でおすすめの長持ちするフライパン
ウルシマヤ金属-【杏】フライパン(2,530円)
自社好評シリーズの後継モデル
好評の自社シリーズを受け継ぎ、職人の手作業により作られるフライパンです。成形に始まり、塗装はもちろん梱包まで一貫して行なっているメーカーです。内面はフッ素樹脂加工がされていて、手入れは簡単。
熱伝導に優れているアルミを使っているので、ムラなく食材が仕上がります。底面が厚いので、素早く伝わる仕組みになっています。信頼できる国内産で軽いものを探している方には嬉しいフライパンですね。
谷口金属工業-ニューブライトEXフライパン(2,140円)
ヨーロピアンでおしゃれなデザインが目を引く
口径が広いので、ほかのものと比べるとおしゃれな印象が強いです。本体のブラウンカラーがより異国情緒を感じさせます。ガス火はもちろん、IHにも対応しているのでオール電化の家庭でも扱えます。
会社独自の耐久性試験では10万回の摩耗に耐えているので、傷つきにくさは心配ありません。内面塗装は、耐熱塗料や材料の研究に特化している企業に依頼しているので信頼はお墨付き。おしゃれな空間づくりをしたい方は選んでみては。
サーモス-フライパン(2,218円)
メインの炒め料理以外にも使える万能鍋
本体が深型設計なので、簡単な煮込み料理をつくることもできます。一度に大量調理が可能なので、家族向きですよ。適度な大きさを選べばフライパンとしてだけではなく、底が浅めの鍋として使えるので一人暮らしであまり調理器具を増やしたくない人にも向いています。
深さがあるので炊き込み料理も作れてしまう機能性の高さには舌を巻いてしまいます。魔法びんを扱うメーカーがそのノウハウを生かしているので納得できますね。大きさがたくさんあるので、ぴったりなものを選びましょう。
パール金属-ブルーダイヤモンドコート(2,127円)
頑丈さだけでなく550gという軽さが魅力
ダイヤモンド粒子が混ぜられているので、金属へらにも負けない頑丈さをもちます。ペットボトル一本分より少し重いぐらいの軽さしかないので、誰でも扱えるの点も見逃せません。手首が疲れにくいのは嬉しいですよね。
内部にはねじのでっぱりがないため、汚れがたまりにくいです。ガス火とIH両方に対応していて、焦げやこびりつきが少なく手入れの少なさは言うまでもありません。他ではなかなか見つけられない軽さなので、片手で扱えるものを探している方におすすめです。
京セラ-セラブリッド(1,481円)
内面の色が白いので調理具合の確認が簡単
セラミック加工なので、フッ素樹脂加工のものより熱伝導率が優れています。遠赤外線効果もあるので、厚みのあるお肉でもしっかりと中まで火を通すことができて安心です。効率よく熱が食材に伝わるので、省エネにもつながります。
基本的にフライパンの内面は黒くてわかりにくいのですがこれは白いので、焼き具合やふりかけた調味料の量が一目でわかるのはこのフライパンの強みです。お皿の盛りつけがどのようになるかイメージもしやすいですね。味付けが濃くなりがちで心配な方におすすめです。
フライパンを長持ちさせる方法
空焚きは控え使用後はスポンジでやさしく汚れを落とす
コーティング加工されているものは基本的に強火には弱い性質があります。白い煙がでるほど空焚きしてしまうのは厳禁。耐熱温度を超えての使用は有害物質が出る可能性があるので控えましょう。急激な温度変化も苦手なので、触れるくらいに冷めてからスポンジの柔らかい面で円を描くように優しく洗いましょう。表面に傷をつけないために、シリコン製や木製のへらを使うようにもしたいです。また、余った料理をのせたまま冷蔵庫に保存するのは長くても一晩にしましょう。食材の中の塩分がしみこんで、錆びの原因になりますよ。
まとめ
結論
フライパンに迷ったらコーティング加工された大きさは22cmから26cmにしましょう。一人暮らしの方には大きく感じるかもしれませんが、ある程度大きさに余裕があると作り置きする際に使い勝手がいいです。それ以上の人数を作りたいときにも対応できるという理由もあります。一品だけ料理を作ることは少なく、大きすぎると空焚きとなり本体を傷めてしまう原因に。自分の好みを把握してから買うといいでしょう。今回は素材の種類にもふれてランキング形式でご紹介しました。何人前の料理を作るのか、どんな料理を作るのか、使用頻度などを整理してどんなフライパンが良いのか決めてみましょう。