動画配信サイトで、自分好みの動画を探すのは楽しいですよね。お気に入りの動画を見て、自分も動画を配信してみたいと思った人も多いのではないでしょうか。SNSの普及で、動画配信は誰でも手軽にできる時代になりました。演奏や歌だけでなく、ゲーム実況などの音声を録音するときに、あると便利なのがポップガードです。今回はポップガードを選ぶときのポイントを、素材や使用環境に応じて紹介します。
ポップガードの特徴
録音時のノイズを軽減してくれる
ポップガードは、レコーディング時に使用するマイクとヴォーカリストの間に置かれる網状の機材のことです。カラオケで歌っている最中に、マイクに息がかかってノイズが入った経験のある人は少なくないでしょう。ポップガードには、マイクに入ってしまいがちなノイズや発音時の破裂音を軽減してくれる効果があります。
湿気からマイクを守ってくれる
レコーディング時に、どうしてもマイクに飛んでしまうのが唾液の飛沫や呼気に含まれる水分です。特にマイクは湿気に弱い機材なので、取り扱いに注意する必要があります。マイクへの湿気を気にするあまり、レコーディングに集中できないなんて嫌ですよね。そんなときにポップガードがあると安心です。ポップガードは細かい網目状に作られているので、使用中に出る水分からマイクを守ってくれます。
ポップガードの種類
布製
リーズナブルで試しやすい
ポップガードには布製と金属製の二種類があります。布製のポップガードは比較的低価格の製品が多いです。まずは効果を試してみたいと思っている人も手に取りやすいのでおすすめです。ポップガードの購入を初めて検討している人にはうれしいですね。
布製のポップガードは、金属製のものと比べると音がこもりやすい傾向にあります。カバー面の繊維が細かいものを選べば、布製でも音のこもりを軽減することができるのでおすすめです。吸音性があるので、ノイズが気になっている人に向いていますね。録音にブレス音が入ってしまうことが悩みの人にはぴったりです。
金属製
丸洗い可能で衛生的に使える
金属製のポップガードは布製と違い、丸洗いできる点がうれしいポイントです。口元で使うものなので、いつでも清潔に使用できるのは大きなメリットといえます。金属なので、アルコール消毒も可能です。複数の人と使う予定のある人には、衛生面からも金属製をおすすめします。
音質にこだわったレコーディングがしたい人は、金属製をぜひ検討してほしいです。金属製のポップガードは、布製よりも音をクリアにマイクにのせることができます。とくに高域の音質は、金属製の方がきれいに録音できますよ。耐久性にも優れているので、長く使えるのも魅力です。
ポップガードの選び方
形状で選ぶ
オーソドックスな丸型は音をしっかり取ってくれる
ポップガードの形状の多くは丸型をしています。マイクに合わせて選ぶ必要のあるU型と違い、幅広いマイクに対応できるのが特徴です。マイクの集音部分をピンポイントでガードする形状なので、ヴォーカリストの声をしっかり録音しつつ、ノイズをカットすることができます。ダイナミックマイクを使っている人は丸型を選ぶといいでしょう。
丸型の良いところは、マイクとヴォーカリストの距離をある程度調節できる点です。U型はマイクそのものに取り付けるので、自然とマイクとの距離が近くなりがちです。人によっては声量があって、マイクより少し離れた方がうまく録音できることもあります。レコーディングの環境によって設置する位置を調節できるのは便利ですね。
マイク本体に取り付けるU型はノイズ除去に優れている
マイク全体を覆うようにガードする形状のポップガードをU型といいます。U型のポップガードは、マイクそのものに取り付けて使用するので、マイクの種類によっては使用できない場合があります。購入の際には注意しましょう。コンデンサーマイクを使用する人は問題なく使えますよ。取り付けも伸縮性のあるゴムで簡単に設置できるものが多いので、初めて使う人も難しくありません。
U型はマイクの集音部分全体を覆う作りなので、ノイズ除去にとても有効です。ナレーション撮りや実況によく使われる感度の高いコンデンサーマイクを使用しても、ポップノイズをしっかりカットしてくれます。また、高感度のマイクであるほど、湿気に弱い傾向にあります。U型のポップガードを使えば、ノイズキャンセル機能と、湿気からの保護機能の両方を手にできますね。
留め具で選ぶ
取り付け簡単なクリップ型
マイクスタンドや譜面台、PC周辺など、挟める場所があればどこでも設置できるのがクリップ型のポップガードです。クリップ型はなんといっても、セッティングがスムーズに行えることが魅力です。挟むだけで使えるので、誰でも簡単に着脱することができます。挟む位置によって、マイクとの距離を調節することも可能です。自分に合ったちょうどいい距離を見つけて設置しましょう。
サイズ調節可能なクランプ型
設置したい場所にねじで固定して使用するのがクランプ型のポップガードです。クランプ型は、設置場所の自由度が高いことが特徴です。マイクスタンドなどのレコーディングに使う周辺機材は、メーカーによって太さもバラバラです。クランプ型のポップガードなら、設置場所の太さに合わせてねじで調節できるので、サイズを心配する必要がありません。
カバーの大きさで選ぶ
湿気に弱いマイクを使うときはカバーが15センチくらいの大きいものがおすすめ
マイクを使用するときには、わずかな湿気にも気を配る必要があります。使用時に唾液の飛沫や呼気に含まれる湿気がマイクの内部に入り込むと、故障の原因になるからです。マイクの形はいろいろありますが、収音部分の大きさは平均して5センチから6センチ程度です。カバーの大きさが15センチ以上のポップガードなら、マイク全体を覆うことができます。
音質を優先して録音したいときはカバーが10センチ程度の小さいものがおすすめ
レコーディングに使われるマイクの多くは、指向性といって収音できる範囲が決まっています。本来はノイズを除去する便利な機能ですが、収音できる範囲から外れてしまうとマイクに音がうまく乗りません。カバー部分が小さいポップガードは、ガードできる範囲が狭い代わりにマイクを狙って録音しやすいです。カバーの直径が10センチ程度のポップガードなら、マイクの収音部分はガードしつつ正しい位置で録音できるので、音質が安定します。
ポップガードのおすすめブランド・メーカー
K&M(ケー・アンド・エム)
コストパフォーマンスの良いポップガードを製造
楽器用スタンドの製造からスタートしたドイツの老舗メーカーです。プロのミュージシャンの意見を積極的に取り入れた製品づくりは、ポップガードにも反映されています。コストを抑えたシンプルな製品が多いです。
STEDMAN(ステッドマン)
ポップガードで特許を取得
スタジオ録音用のアイテムを主に製造しているアメリカのメーカーです。プロにもファンが多く、世界14ヶ国で販売されています。ポップノイズを効果的に遮断し、拭くだけで簡単にきれいにできるポップガードの素材は、特許を取得しています。
AKG(アー・カー・ゲー)
繊細なマイクを守るガード力の高いポップガードが人気
コンデンサーマイクで有名なオーストリアの音響機器メーカーです。湿気に弱いマイクをしっかり守ってくれるポップガードは、世界中で販売されています。繊細なコンデンサーマイクの扱いに秀でたメーカーのこだわりが感じられます。
TOMOCA(トモカ)
独自設計のポップガードは現場からの支持が厚い
東京の秋葉原に本社を構える国内メーカーです。ラジオやテレビで使われるマイクやミキサーなどの音響機器を中心に製造、販売しています。スタジオ録音の現場を知るメーカーならではのポップガードは、独自の設計を採用しています。
おすすめ&人気のポップガードランキング
初心者におすすめのポップガード
Dicon Audio-DCP-2 メタルポップフィルター丸型(1,813円)
扱いやすいクランプ型の金属製ポップガード
設置する場所のサイズに合わせて調節できる、クランプ型のポップガードです。カバー面は金属製なので使用後は洗うことができ、耐久性にも優れています。布製のポップガードより、音質への影響が少ないのも特徴です。
メッシュ状の穴は計算された角度がついていて、ポップ音の原因である空気をマイクの方向に通しません。カバーの直径は約13.5センチで、楽譜や台本を見ながらのレコーディングでも快適に使えます。アーム部分はグースネック式で、角度などを自由に調整することが可能です。
YANMAI–マイク用ポップノイズフィルター(2,200円)
二層構造で気になるノイズをしっかりカット
カバーの直径が15.5センチの大きめなポップガードです。粗さの異なるフィルターを重ねることで、ポップノイズを効率的に遮断します。マイクの故障原因である唾液の飛沫からも、しっかりガードできます。
アーム部分の長さが39センチと長く、自由な角度に設置することができます。体勢を気にすることなくレコーディングに集中できるのは重要なポイントですね。固定部はクランプ型で、設置部分にフィットするよう、特殊な形状のゴムを採用しています。
K&M-ポップガード(2,424円)
老舗メーカーが手掛けたシンプルな構造の定番製品
ドイツの老舗メーカーK&Mが手掛けた定番の布製ポップガードです。製品のすべてをドイツで設計し、品質管理を徹底的に行っているメーカーならではの高品質低価格な逸品となっています。直径13センチのカバーも汎用性が高くて便利です。
ポップガードに求められるポップノイズの軽減はもちろん、マイクへの唾液の飛沫もしっかりガードします。布製ながら網目が細かいので、音のこもりも気になりません。プロ愛用の製品を低価格で試してみたい人はぜひ候補にしてみてください。
Jupiter-ポップガード(1,580円)
ノイズ除去に優れたU型のポップガード
湿気に弱いコンデンサーマイクを包むように守るU型のポップガードです。カバー部分は三重に重ねたフィルターでできています。メッシュ構造のカバーを重ねることで、録音時のポップノイズを軽減しつつ、汚れからもマイクを守ります。
取り付け部分は弾力性のあるゴムでできているので、簡単に着脱できます。対応できる範囲も広いので、サイズの心配もありません。動画作成やヴォーカル録音、ナレーション録音など様々な用途で活躍します。快適な録音環境を手軽に作ることができますね。
ON STAGE STANDS-ASVS6Bポップブロッカー(2,610円)
クリップ式で取り付け簡単
着脱が容易なクリップ型のポップガードです。クリップの土台部分は強化プラスチック製で耐久性があります。アメリカの音楽団体The Music People! Inc.から生まれたON STAGE STANDSは、用途別にさまざまな音楽スタンドを展開する信頼のおけるブランドです。
カバーの直径は約11.7センチと小さめな作りになっています。小型のマイクを使用するときや、スペースの狭い録音環境にぴったりです。また、カバー面が小さいので安定した音を録音しやすいメリットもあります。
上級者におすすめのポップガード
AKG-ポップノイズ除去フィルターPF80 (6,028円)
映画業界御用達の音質にこだわったポップガード
プロのエンジニアやミュージシャンから圧倒的な支持を得ているメーカー、AKGのポップガードです。音楽の都ウィーンで、映画の発展とともに育まれたノウハウは、AKGの製品に生かされています。使いやすい直径13センチのカバーにもこだわりがつまっています。
風圧をしっかりとらえて、余計な重みを軽減してくれます。大きいサイズと小さいサイズの中間に位置するので、それぞれの良いところを併せ持っている製品といえます。AKGのポップガードで、クリアな録音とポップノイズ軽減の両方を手に入れましょう。
STEDMAN-PROSCREEN XL(8,624円)
大きいカバーが音質を保ちつつ湿気からマイクを守る
ポップガードの素材で特許を取得しているアメリカのメーカー、STEDMANのポップガードです。直径約15センチの大きめなカバーで、繊細なマイクを湿気から守ります。カバーの縁をゴムでコーティングしてあるので、服の袖を引っかける心配もありません。
美しい高域の録音を求めている人には、STEDMANのポップガードを強くおすすめしたいです。特許取得の素材を使ったポップガードは、金属製の長所である高域の美しさと同時に、しっかりとポップノイズをカットしてくれますよ。金属製なので、使用後は洗って清潔に保てます。
STEDMAN-Proscreen100(5,970円)
マイクスタンドに取り付けるプロ仕様のポップガード
マイクスタンドの先に取り付けるタイプのポップガードです。使用するときはポップガード用に独立したマイクスタンドが必要となります。レコーディングスタジオなどの広い環境がある人に試してほしい本格的な製品です。
ポップガード自体が独立しているので、アームの長さ制限がありません。好きな距離に設置できるのは、他の製品にはない特徴です。カバーの直径は11.4センチの小さいサイズで、音質にこだわりたい人をサポートします。
Aston Microphones–Aston Shield with Gooseneck (10,890円)
六角形の独自カバーが理想の録音環境を生み出す
カバーの形が特徴的なAston Microphonesのポップガードです。音響の特性を研究して開発された六角形のカバーが、高いノイズ除去効果をもたらします。留め具はクリップ型なので、誰でもスムーズにセッティングできますね。
アームにはグースネック式を採用。長さも約39.2センチと長めの作りとなっています。使用場所に合わせて、快適な録音環境をすぐに手に入れられますね。カバー部分はステンレススチール製で、耐久性があります。
Aston Microphones–Aston SwiftShield(17,820円)
ショックマウント一体型の本格派
レコーディングの質にとにかくこだわりたい人におすすめする、ショックマウントと一体型のポップガードです。ショックマウントには、足音などの床からの振動や、隣接した部屋からの雑音をカットする効果があります。自宅で録音するときにショックマウントがあると、とても便利です。
Aston Microphones独自のフレーム、Shock Starサスペンションを搭載しています。そのため、従来品よりも高い振動吸収性能となっています。特徴的な六角形のカバーが、ポップノイズをしっかり除去してくれるので、あらゆるノイズに特化した製品と言えるでしょう。
金属製でおすすめのポップガード
TOMOCA-ポップノイズフィルター MS-130 (2,640円)
独自設計の網目がマイクの性能とノイズ除去を両立
ポップガードのほとんどは丸型とU型の二種類ですが、TOMOCAのポップガードは違います。横幅13.5センチ、高さ14センチのアーチ型をしたこの製品は、TOMOCA独自の設計です。絶妙な角度に設計された網目によって、録音時の声の変化が最小限に抑えられます。
ポップノイズを効果的に取り除きながら、クリアな音質でレコーディングできます。留め具は調節ができるクランプ式を採用しています。丈夫で特性劣化のない金属を使用した、国内メーカーのポップガードです。
STEDMAN-PROSCREEN101(6,600円)
美しい高音域を叶えるフルメタル仕様
レコーディングのときは、高域の美しさを重要視しているという人におすすめしたいポップガードです。メタルダクトと呼ばれる特殊な加工を施した金属製のカバーに特徴があります。この特殊なカットによって、高域を失うことなく録音できるのです。
このポップガードがあれば、もしマイクに近付きすぎたとしても、ポッピングを起こすことがありません。必要な音のみをマイクに伝え、邪魔な空気は下側へと排出することで音質を守ります。洗剤を使っての水洗いもできるので、いつでも気持ちよく使用できますね。
SEIDE–MPG-100(3,457円)
楕円形のカバーが広範囲をガード
「手軽な価格帯とサウンドクオリティーの両立」がコンセプトのマイクブランド、SEIDEが手掛けたポップガードです。コンセプト通り、低価格でありながら上質なレコーディング環境を提供してくれる製品となっています。最大の特徴は横に広い楕円形のカバーです。
横幅15.8センチ、高さ11.2センチの独特なカバーが、広い範囲をしっかりガードします。丸型のポップガードと比べて面積が広いので、繊細な音を拾うコンデンサーマイクを使う場合も安心ですね。音質に影響を与えることなく、ノイズのみを軽減してくれます。
micawber-U型 ポップガード(2,499円)
マイクにかぶせるだけで誰でもクリアな録音を可能に
マイク本体にかぶせるだけで使用できるU型のポップガードです。装着した際の見た目にもこだわっていて、マイクとの境目に違和感のない、スマートな見た目を目指して作られています。動画配信を考えている人にもおすすめです。
男女の声質の違い、高低音といった出力バランスを算出して開発された独自のスクリーンメッシュ加工が、明瞭な録音を可能にします。ナレーション撮りや実況にぴったりな製品ですね。U型のポップガードは、発音時の唾液の飛沫からマイク全体を守ってくれるので安心です。
ON STAGE STANDS–ASVS6GBポップブロッカー(3,520円)
クランプ型で好みの場所に設置できる
自然な音質を追求して設計された、クランプ型のポップガードです。クランプ型なので、場所を選ばず設置できるのが便利ですね。音楽スタンドを数多く手掛けるON STAGE STANDSのノウハウが活きています。
カバーは直径15.24センチと大きめの設計です。アーム部分には、角度を自在に調節できるグースネック式を採用しています。使い勝手の良さと、自然で上質な音質を求めている人におすすめのポップガードです。
まとめ
使用環境に合った金属製のポップガードがおすすめ
ポップガードを購入する際は、自分の使う環境に合った金属製のものを選ぶと便良いでしょう。レコーディングをする場所や使うマイクもそれぞれ違うので、使用環境に合ったものを選ぶのがポイントです。金属製のポップガードにすれば、音質を損なうことなく、衛生的に使うことができます。今回はポップガードを選ぶときのポイントを、素材や使用環境に合わせて紹介しました。この記事を参考に、自分にぴったりのポップガードを見つけてくださいね。